家の最寄り駅に着き、二人並んで歩く。
まだ、3時で陽は高い。
凌空の家は駅のすぐ近く。
じゃあねと別れを告げようとしたが、
何もなかったように私の隣を歩いてくる。
「家通り過ぎたよ?」
「送ってくから」
何も言わず、たださり気なく行う紳士的な姿
「ありがとう」
凌空はいつもそう
口には出さないで当たり前の様に行う。
今も車道側を歩いているのは凌空
さっきまで逆だったがいつの間にか代わっている。
何でこんなに優しいの、期待させないでよ。
「送ってくれてありがとう」
「気にしないで」
何も求めず、善意で行動する。
じゃあねと言って凌空が去る。
その後ろ姿さえも愛おしい。

