「別にいいけど。俺は愛華と付き合えれば、いいよ」
「ねえ、勝手に決めないでよ。私優斗とは付き合えないの!」
「何よ。私がどんな思いでこうしてると思ってるの?友達が協力してるんだよ?愛華は私が嫌いなの?愛華、全然自分のこと話さないから、私愛華に幸せになってほしいんだよ」
違う、そんなの間違ってる。そう言いたいのに、言ったら美々子に友達をやめると言われそうで怖くて、言えなかった。
「何も言わないってことは私のこと嫌いなのね!?」
「そんなことない!美々子、分かったから。私のこと嫌いにならないで。友達でいたいから」
中学校の頃のトラウマで、怖くて反抗なんてできなかった。美々子に離れていかれることが怖い。
「おい、分かったってことは。俺と付き合ってくれるのか?」
「う、ん。でも、一週間だけね」
しょうがない。でもきっと、付き合ったって何もすることはないのだから大丈夫なはず。
「はぁ良かった」
美々子が安堵の息をついて言った。
「美々子、ごめんね。私美々子のこと応援するって言ったのに」
「そんなこといいよ。それより、私は愛華に幸せになってほしいからさ」
美々子がさっきから言う幸せとはどう言うことなんだろう。
好きでもない人と付き合うことのどこが、幸せなんだろう。
「はぁ。やべー、ちょー嬉しい。やっと愛華が俺のものに」
優斗はそう言うと、いきなり私を抱き寄せた。
「は?何?やめてよ」
「なんだよ。おまえは俺の彼女なんだから、何したっていいだろう?」
彼女って、こういうことをするものなのか。
「ふふ。優斗くんって面白いね」
美々子が他人事のように言った。
他人事だけど、なんかちょっと嫌だ。


