私は、なるべく琉生と同じように明るい声で言おうと思った。


最初の登校日から、元気のない声だったらお母さんが心配するだろう。


「行ってきまーす」


「行ってらっしゃい、愛華」


琉生のように、言えただろうか。自分では、分からない。


でも、お母さんが笑顔で送り出してくれたから、きっと平気だ。