遠く、近く、君を。

麗夜さんに背を向けたわたしは一気にドアを閉めてベッドにダイブした。笑うことなんて、ありえない。許されない。だってわたしは…
｢…っ。｣
なんで、こんなことになったの？
わたしはこの世に生まれてきて、ただそれだけなのに1番近い存在のお母さんから否定されて。なにも悪いことなんてしてこなかった。みんなは学校で規則を破ったり保護者に呼び出されるようなことをされたりしてた。でもわたしは一切そんなことしなかった。ただただ、水瀬という苗字に傷がつかないよつかないように必死に勉強して、いつかお母さんに認めて貰えるように頑張ってきた。それなのに、お母さんにとってわたしは邪魔者でしかないんだ。思い出せば思い出すほど息ができないほどに辛くなって胸を抑えた。