契約結婚!一発逆転マニュアル♡

遥翔は自分んの恵まれた家柄も容姿も頭脳も、全てにおいて一流だと自負していたし、それは勿論身の回りの人間も同じことだ。

誰しもが遥翔を特別なものだと思ってい、そう扱ってきた。

しかし遥翔はそれに驕ることなく自分を高め、ホテルに足を運んでくれるお客様の気持ちを知るため、自ら進んで家を出て一般的な暮らしを経験したこともあった。

色々なニーズの生活や物事の捉え方、それを全て自分で経験することでホテル経営に生かしてきたのだ。

遥翔のこの行動力が今のホテルキリガヤを作ったといっても過言ではない。

皆が遥翔を称賛し、そんな遥翔を女どもは喉から手が出るほど欲しがった。

なのにだ。

依舞稀の遥翔を拒絶する目がどうしても理解できない。

「どうしてそこまで俺を拒絶するんだ。これはお互いにとって最善の契約結婚だぞ?」

「本気で聞いてます?」

「結婚後の生活一切、不自由させないし、俺はいい夫になる努力を惜しまない」

この年になってもなお、本物の愛に巡り合ったことのない遥翔にとって、愛妻家というものがなんなのか理解できないところではあるが、結婚するからには依舞稀に苦労掛けるつもりも傷付けるつもりもない。

「浮気もするつもりはないし、一生かけてお前と共に歩んでいくつもりだ」

遥翔の言葉に嘘がないことは、依舞稀もよく理解していた。

契約結婚の話を持ちだされてから何度も遥翔と言葉を交わし、遥翔が良くも悪くも真っすぐで嘘のない人間だということがわかったからだ。