契約結婚!一発逆転マニュアル♡

チラリと時計に目をやると、かなりの時間が経っていたことに気が付いた。

「このままここにいてもいいんだが、どうする?」

あんなメールの陳腐な内容など、依舞稀が心配せずとも問題はないのだが、同僚の視線は気になるんじゃないだろうか。

「前にも言ったが、いっそのこと職を辞しても構わないし、社長秘書として自分の側にいてくれても構わない。選択は依舞稀の自由だぞ?」

専業主婦となった依舞稀に、おはようのキスで起こしてもらい、行ってらっしゃいのキスで送り出してもらい、お帰りなさいのキスで迎えてもらう。

そしてベッドでは時間を気にすることなく、自分の体力の持つ限り依舞稀を喘がせることができる。

これは毎日堪らぬ楽しみとなりそうである。

しかし家を出てから帰宅するまでの半日以上。

依舞稀の顔を見る事すら叶わないというのは拷問以外のなにものでもない。

そうなるとやはり社長秘書になってもらうということが一番理想的と言えるだろう。

二十四時間依舞稀と一緒に過ごせるなんて、幸せの極みではないか。

レースのキャミソールの上からシルクの白ブラウス。

引き締まったウエストと長い綺麗な足を引き立てる、左太腿上にスリットのあるタイトスカート。

サイドを緩く巻き、上の方でお団子にしたヘアアレンジ。

エロい秘書特有の姿をした依舞稀の細いうなじめがけて後ろから……。

なんておいしいシチュエーションも可能となるわけだ。