「…こほ、」
休み時間。奴の「勝負しよう」という誘いから逃げるべく、親友のいる教室に来ていた。
「…なに、また篠原?」
その親友、栗山の背後に隠れると上から呆れたような声が降ってくる。
「今日こそ勝負しろってうるさくてさ…こほっ、」
「相変わらずね、篠原は。てかあんた風邪?」
「…そうみたい」
頷きながらも少しむず痒い喉を摩っていると、「大丈夫?」や「お大事に」なんて優しい言葉ではなく、「うわ、うつさないでね」なんて容赦ない言葉を投げられた。
栗山こいつ、性格悪いやつめ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…