俺と先生が付き合ってる事なんか知らない奴らは、俺にお構い無しに話してる。





「でもさー、俺この前見たんだよな。数学の谷原と会ってる所」





そんな話聞いてねーよ。





「なんかかなり親しげだったよ」

「マジかよー。俺美佳チャン狙ってたのに…」





どいつもこいつも勝手な事言ってんじゃねーよ。





「わりー。次抜けるわ。テキトーに言っといて」





変な事を聞かされた俺はじっとしていられる訳もなく、美佳のいる家庭科室へと足を急がせた。