こんな感じで私を口説いてくる。そして、強引に交換させられたLINEも私の好きなものを聞いてきたり、ボディタッチをしてきたり、イケメンにこんなことをされてドキドキしない人はまずいないでしょ!

「幸野さん、どうして私なんかにそんな必死にアプローチするんですか?」

仕事が終わり、幸野さんからコーヒーに誘われて私は今幸野さんとカフェにいる。人からのお誘いは断れない。それに幸野さんは絶対に気付いている。

カフェで私はカフェラテを、幸野さんはコーヒーを飲んでいた。普通に話していたんだけど、やっぱり気になって訊いてしまった。

「どうしてすぐりちゃんを好きになったか?そんなの簡単だよ」

さらりと幸野さんに頰を撫でられる。カップルでもないのにこんなことをされて、恥ずかしい。でも触れられることが気持ちいいと感じてしまう。

「すぐりちゃんさ、看護補助員として入ってきたのは一人だけでしょ。周りにいる人はみんな歳上で緊張している中仕事が始まって……。でも、仕事に熱心で失敗しても患者さんと笑い合っているところに惹かれちゃったんだ」