「ちゃんと高校生に見えてるかな?」
外に出ると先生が気にした
「うん、見えてる
すげぇ、かわいい…」
「ウソ…
自信ない…」
高校生の先生と一緒に歩けることが
オレは嬉しかった
乙ちゃん、ヤルじゃん!
すれ違う高校生が
先生を見て
かわいくね?
って言ったのが聞こえた
オレは
先生の手をそっと繋いだ
高校生同士だから
いいよね…
「ウソじゃない!
オレだったら、声かけるかも…
…
オレと付き合ってくださいって…」
「え…
いきなり?」
先生が笑った
「うん…
…
いきなりじゃないけど…
…
ずっと言いたかった
今日まで待ってた…」
「うん…」
先生の目がキラキラした
たぶん
次の言葉を言ったら
先生の目から溢れると思う
人混みをずっと手を繋いで歩いた



