ケーキを食べ終わると
乙ちゃんが言った
「ささやかでしたが
甲ちゃんの誕生会終わります
みなさん今日は
お集まりいただいて
ありがとうございました
…
解散!」
「撤収〜」
蒼汰と乙ちゃんは
先生の部屋から出て行った
え…
「あ、コレ…プレゼント」
「なに?」
「あんまり選んでる時間なくて
バイトも辞めたから
たいしたのじゃないけど…
ブックカバーとしおり」
「わぁ、嬉しい!
でも、腕時計ももらったのに…
ありがとね」
先生は喜んでくれた
今読んでる本に付けて見せてくれた
「うん、じゃあ、オレも帰るね」
「うん…
勉強、頑張ってね
久しぶりに会えて、嬉しかったよ」
先生も同じことを思っててくれた
「うん…オレも…
じゃ…」
「律!
あと1時間だけ…
…30分だけでも…一緒にいたい…」
先生に引き止められた
「ダメ?…だよね…」
「オレも、思った…」
先生は嬉しそうに微笑んだ



