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日高はモテる。それはそれは、大層にモテる。
言うなれば、リアル風早くん。
いや、風早くんほど爽やかなわけではないが、系統は同じようなもの。
少女漫画から飛び出してきたかのような男。
モテないわけがない。
あたしも見事に、日高に恋する女達の一員だ。
少し違うのは、あたしが日高の女友達の中で一番距離が近いこと。
あたしは日高のことを沢山知ってるし、しょうもない世間話も、深刻な悩みも、恋バナも、全部受け止めて話を聞いてきた。
誰にだってそうな訳じゃない、あたしが日高を好きだから、どんなことでも日高のことを知りたかった。頼って欲しかった。
つまり、何が言いたいか、というと
あたしは日高の話を聞くばかりで、日高にあたしの話を聞いてもらったことは
一度もなかったということ。
だから、
｢へえ〜、この子があっくんのオキニ？
髪の毛チカチカするねぇ｣
この状況、全く
意味がわからないわけで。
