あいつの悪役ヒロイン




鳥肌が立つような、キモチワルイ会話。


煽てるのに必死な友達、

わざと悪口を引き出す日高のことを好きな女。


あたしからしたらお前の方がよっぽどぶりっ子だな、と口出ししたくなる。


無論、あたしにそんな資格は無いけれど。


日高の一番近くにいながら、一番遠い。


ひたすら受け身で、日高が好きになるのを待ち続けて、結局好きになって貰えなかった哀れな女。



あたしも下駄箱の向こうにいる女も

変わらない。


所詮当て馬、主役は日高とハナちゃん。



分かってる。



あたしはちゃんと分かってる。