邪魔者は早く退散しなきゃね。
もっと意地悪したくなる気持ちを制御する。
この子の態度を見る限り
きっと、必ず、
二人は恋人同士になる。
…アイツが、ヘタレじゃなければ、だけど。
「ま、楽しみなよ」
俯く彼女の横をすり抜けた。
知ってる?
私アナタとアイツが知り合うずっと前から
私はアイツが好きなんだよ。
ハナちゃんよりも、ずっとずっと前から…
なんて、好きになるのが早いからって偉いわけじゃないなんてこと とっくに分かってはいるけれど。
それでも私の本音はそれを素直に受け止められない。
あいつの嫌いな食べ物も、好きな食べ物も全部知ってるのに
あいつの好きな人には一生かけてもなれないなんて
誰か私を哀れんで、ヒロインにしてよ。


