心を ほどいて  ~コーディネーター麻里絵


「麻里絵。バイト探しているんだって?」

「うん。でも 何していいか わかんなくて。」

「もしかして 麻里絵って 優柔不断?」

クスクス笑う理沙。


私は 頬を膨らます。

「だって。都会って 怖いんだもん。理沙は バイトしないの?」

「私は 高校生の時から ずっとバイトしてるよ。」

「そうなの?」

「大丈夫だよ 麻里絵。まずは 何か 始めてみなよ。怖くないから。」


理沙の 優しい言葉に 私は頷く。


理沙って 本当は すごく優しい性格かも。

活発な理沙に 気後れして

あまり本音を 話していなかったけど。


私は 理沙を 信用できると思った。


それから どれだけ 理沙に 助けられたか…


あの悲しい日々を 乗り越えられたのも

理沙が 支えてくれたから。