祐一君が 私の前から 消えたとき

私は 自分が許せなかった。


祐一君に 選ばれなかった自分。

祐一君を 追い駆けなかった自分。

千佳のように 命懸けで どんなに 無様でも。


もし 今 純也が 同じことをしたら。

私は 泣き叫んでも 純也を問い詰める。

たとえ 元に戻れなくても

自分の思いを 全部 純也に ぶつけられる。


大人になったから?

多分 違う… 純也だから。


祐一君の 優しさは 弱さの裏返しだった。

私はまだ それが わからなかったけど。


今 私を支える 純也の優しさは

痛みや 苦しみを 乗り越えた

強い優しさだから。


私は 純也を 心から 愛している。


純也の愛が 私の傷を癒し 私に 愛を教えた。


今度こそ 私は 後悔しないように

自分を 全部見せて 純也のそばにいたい。