夢のせいで汗が凄かったが、そんなの館長は気にしない。今日も淡々と事が済むと早くも寝ている。私は、まだあの夢を引きづっているのか入院前はいつもの事だったのに今日の行為では震えていた。


あの後何も無かったように振る舞い、朝早くに学校に行く。もちろん誰もいない。机に突っ伏しながらあの夢を思い出す。思い出すと言っても所詮は夢で基本的にあまり覚えていない。人もそうだが場所も分からない。でも、全てにおいて見覚えがないように感じた。施設は今まで1回も変わっていないし、模様替えとかもしていない。施設で起こった出来事ではない...?結局答えは出ないまま頭の中が憶測でいっぱいになった時、蓮が教室に入ってきた。でも、今日はいつもと様子が違う。入ってきたらいつもは挨拶するのに何も言わずにこっちに向かってくる。

そして、私の頬に触れた...?

パシ!!

反射なのかその手を振り払った私。状況を理解できない。何が起きたの?

蓮「あ、ごめん。でも、なんで泣いてるんだ?」

言われて気づいた。私泣いてる。机にも数滴の涙のあと。何故か止まってくれない。蓮はどんどん慌てた顔になっていくが、すぐにハンカチをくれた。目を押さえる。蓮はその間ずっとそばで何も言わずにいてくれた...。