かける「...ちゃん、恵ちゃん、起きて!」
少し寝るつもりが完全に寝入っていたみたい。ドアが開いた音にも気づかなかった。
かける「恵ちゃん、夕飯1個も手付けてなかったでしょ。お薬が飲めないから今買ってきたからゼリーだけでも食べて。」
「あ、お金」
かける「これは僕が勝手にやった事だから気にしないで」
「ありがとう...ございます」
手渡されたのはりんごゼリー。ゼリーの中では一番好き。食欲はなかったが、ゼリーだったからか、すぐに食べ終わった。
かける「ゼリーは食べれるのね。よかった。じゃあこれ夜の分のお薬ね。はいお水。」
テキパキと薬をだし、水も用意してくれた。飲む所まで見られるのは少し嫌だが、龍斗先生と同じように治療などに関しては雰囲気が変わる人みたいで、有無を言わせない感じがあった。仕方なく薬をかけるさんの前で飲み込んだ。
かける「はい、おっけー。さっきまで寝てたみたいだけどまだ寝る?寝ないならベッド起こそうか。」
「お願いします」
かけるさんはベッドのギャッジアップを済ませるとそのまま部屋を出ていった。
また1人になった病室ではやることがなく、とりあえず窓から外を見ていた。