「綾って彼氏作んないの?」


「え、急に何?」





高校で仲良くなった楠木南は授業中にも関わらず後ろに座っている私に唐突過ぎる質問をぶつけてきた



まー、授業中と言っても自習だから周りの人も喋ってるんだけども





「ずっと思ってたんだけど、折角の美人なのにもったいない〜って」


「あんたに言われると嫌味に聞こえんだけど」





いつ見ても綺麗に巻かれている茶髪、バランスの取れた顔はおそらくこの学校一だろう



それに誰にでも優しい性格まで持ち合わせているもんだから男女問わず人気のくせに私とつるむ物好きである



 

「あー、はいはい。綾はそういう奴でしたね」






呆れたようにいう南にカチンときたがここはグッと堪えるのが1番



南に1つ言うと10倍になって返ってくるもんだからめんどくさい