洗面台にある靴を眺めながら辞めていた煙草に火をつける 苛ついた感情を幾らか落ち尽かしてくれた 「綾」 つい呟いてしまう自分にもはや呆れる 愛おしくてたまらないあいつを最も傷つけているのは俺だ 靴も履いてない、傘もないあいつを追いかけないと行けないのに体が動かないのは俺が弱いから なんでいつもこうなる 煙草を灰皿へと押し付け、2本目に手を出そうとしてやめた 「何やってんだ、俺は」 床に座り込み壁に持たれながら頭を抱える 少しでも気を許すと涙が流れそうだ