「君のような女は飛鳥を苦しめるだけだ」


「そうかもね」


「自覚あるとかたち悪いよね」


「毎日思うよ、いっその事飛鳥に嫌われたいって」





そもそも好かれているのかすら分からないけど


流石に友達としては好かれておきたい


飛鳥が私から離れてくれたらどれだけ心が救われるかと





「勝手な女だね。俺あんたみたいな最低な女大嫌いだよ」


「それは奇遇、私もあんたみたいなチャラいの大っ嫌い」





ドボドボという音と共に滴る水


隣の男にかけられたと分かるまでに時間がかかった


全ての水をかけ終わるとペットボトルをその辺に放り投げ「ばいばい、綾ちゃん」と言って帰って行った


追いかけてやり返したいところだけど、どうも今はその気力すらも湧かない


あのチャラ男が怒るのも理解できる


それほど私は最低なことをしてるんだ