そして、放課後。

 約束通り、4人で、学校帰りに街まで足を伸ばした。

 今日は天気が良くて、日差しも強い。
 まだ4月下旬だけど、暖かいを通り越して、暑いぐらい。歩いていると、シャツの中がうっすら汗ばむほど。

「やっぱアイスにして正解だったよ」

 絵里がつぶやくと、森下くんが「だな」とあいづちをうった。

 森下くんは、カッターシャツの袖をひじのあたりまで無造作にまくっている。
 細いけどほどよく筋肉がついてて、男の子の腕だなあ……、なんて、つい見てしまう。

 心臓がどきどきはずんだ。
 好きなひとと一緒に歩いているなんて、夢みたい。

 通りには、おしゃれな雑貨屋さんやカフェがいくつも立ち並んでいる。

「絵里のバイト先もこのへんだよね?」

 隣を歩く絵里に話を振ると、絵里はうなずいた。

「ストロベリームーンっていうカフェだよ。今度お茶しにおいでよ」
「うんっ」

「えっ。何? 吉井ってバイトしてんの?」

 森下くん、興味しんしんだ。