そう言い、テオはフィービーの怪我を魔法で治した。その時、フィービーは「ありがとうございます」と無邪気に笑ったのだ。その顔に、テオは心に不思議なものを抱いた。

それから、フィービーはよくテオのもとに現れるようになり、気が付けばテオの使い魔になっていたのだが……。

「ごごごご主人様〜!!無理です〜!!助けてください〜!!」

フィービーが泣き叫びながらテオのもとに走ってきた。その後を低級の悪魔が追いかけている。

フィービーに洗濯物を干すようテオは頼んで勉強を再開していたのだが、フィービーが迷い込んできた悪魔に襲われたのだ。

「ったく、お前も一応悪魔だろうが!!」

テオはそう言いつつも魔法を放つ。テオが呪文を唱えると、杖から光線が飛び出した。悪魔に光線は当たり、悪魔の姿を一瞬で消していく。

「ご主人様〜!怖かったです〜……」

泣きながらフィービーはテオに抱きついてきた。テオは頰を赤く染めながらもため息をついた。