「どういうこと?神菜ちゃん、ダイエットでも始めるの?」

きょとんとしたおじさまとおばさま。

ヤバい空気流れてる…。

もう、空気読めないやつだな、大槻って!

…そう、決めた。


「食べるよ、だって大好きだもん、お菓子!」

ふんっと大槻に言い返してやった。

それは自分への宣戦布告でもあるかのように。

あたしはこれからも変わらない。「変わったこのふり」はもうやめる。自分の意志で好きなものを選ぼう。

「ふぅん。まぁいいけどさ」

大槻はそれっきりしゃべらなかった。

あたしは吹っ切れたかのように、にこにことおじさまとおばさまと話しながらおいしく鍋を頂いた。