もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~

若菜がマンションから出てすぐ、その後ろ姿を見ていた嶺の携帯が鳴る。
『1時間ほどで戻ります』
それは若菜からのメールだった。

どこへ行ったのか・・・

若菜に何か嫌な想いをさせてしまったのではないか・・


嶺は眉間にしわを寄せながら淹れたばかりのミルクティを見つめた。


いつの間にか常にストックするようになった紅茶。
この紅茶が一番好きだった人を思い出す。

懐かしい思い出にはいつも切なさと苦さが入り混じる。

甘いミルクティを流し込みながら、自分の気持ちさえごまかそうと嶺は目を閉じた。