もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~

ひとり茶の間に残された鈴は自分のお腹に手をあてた。

そこには、恭との間に芽生えた命が宿っている。

最近急に大きく膨らみ始めたお腹。
すっかり自分のお腹を撫でることが癖になっている鈴。

ちらりとそんな鈴を台所から見る恭。

昔の不安定な鈴が見せたことの無いような表情をしていることを感じながら恭は妻が母の表情に変わっていくのを、幸せに思っていた。

恭はつわりがひどかった鈴に代わって家事をすべて引き受けていた。
今ではつわりがほとんどない鈴。

それでも仕事を続けている鈴をサポートしたくて恭は家事を続けている。