「大丈夫」
そう言って恭は私の体を抱き起してそのまま包み込んでくれる。

夢から目が覚めても、私の体はまだ震えている。

乱れた呼吸を整えようとすると恭がゆっくりと背中をさすってくれた。

徐々に落ち着いていく呼吸。

「ごめんね、起こして」
恭の胸にすっぽりとおさめられながら私たちたベッドに再び横になっている。
「ばか」
私の頭を撫でながら恭が言う。

私が不安なときはこうして恭が抱きしめてくれる。

「また・・・」
「ん?」
私が言いかけた言葉を聞こうと、恭が少し体を離そうとする。