もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~

「だから、過去を・・・断ちたかった・・・」
嶺は私の額に自分の額をつけた。

初めて知る私の想いに、嶺の感情もあふれ出している。

「鈴・・・」

「でもできなかった・・・。私・・・できなかったの・・・」
「うん・・・」
「お母さんには恋人がいた。ひどい生活をしていて、お母さんはその人のためにお金を必要としてた。その人病気でね、お母さんよりも高齢だった。」
その人の存在も嶺は知っているはずだ。
「お母さんは、本当は私が嶺の隣で幸せそうにしている姿を見て、連絡をしないつもりだったって言ってた。」