「でも、約束したから。」
「・・・」
「鈴の出す答えを待つって。あの場所で、あの家で、あの海で。俺はどんな答えでも待ってるって。でも、いつまでもは待たないって。」
長谷部さんは俺の方を見て、微笑んだ。

その言葉には鈴への大きな愛情が込められていることが俺にでもわかる。

鈴がちゃんと答えを見つけられるように、長谷部さんは離れたんだ。

そして、その決断がどんな決断だとしても少しでも鈴自身が苦しくないように、期限をつけたんだ。


ただ一緒にいることだけが愛じゃない。
そばにいることだけが愛じゃない。

離れることだって・・・愛なんだ・・・。