「今までたくさんの時間、鈴に苦労かけて、大変な思いもさせた。その罪滅ぼしをさせてほしい。これからの時間で・・・もう遅いってわかってるんだ。でも、させてほしいんだ。」
父はそう言ってもう一度私に頭を下げた。
深く、深く・・・。
「謝らないで・・・ください・・・」
震える声で私が言うと父は太くてしわの深い手で目頭を拭った。
「何年も連絡がなくて心配してたんだ。でも、心のどこかで長谷部さんと婚約した後、過去なんてもう見えなくなるほど今幸せなのかもしれないと思ってた。私から連絡をするなんておこがましいと思ってできなかったんだ・・・。」
父は嶺に視線を向けた。
「それがこんなことになってるなんて・・・。長谷部さんにご迷惑かけていませんか?」
嶺に向ける父の視線は、たとえ記憶がなくても父親の瞳だった。
「いいえ」
嶺は父に微笑みながら、はっきりと答える。
「すみません・・・こんな親で・・娘を支えてくださって・・・本当に・・・」
深々と頭を下げる父。
こんな風に私のために体を小さくして背中を丸めて誰かに頭を下げてくれている姿を、過去の私は見たことがあったのだろうか・・・。
父はそう言ってもう一度私に頭を下げた。
深く、深く・・・。
「謝らないで・・・ください・・・」
震える声で私が言うと父は太くてしわの深い手で目頭を拭った。
「何年も連絡がなくて心配してたんだ。でも、心のどこかで長谷部さんと婚約した後、過去なんてもう見えなくなるほど今幸せなのかもしれないと思ってた。私から連絡をするなんておこがましいと思ってできなかったんだ・・・。」
父は嶺に視線を向けた。
「それがこんなことになってるなんて・・・。長谷部さんにご迷惑かけていませんか?」
嶺に向ける父の視線は、たとえ記憶がなくても父親の瞳だった。
「いいえ」
嶺は父に微笑みながら、はっきりと答える。
「すみません・・・こんな親で・・娘を支えてくださって・・・本当に・・・」
深々と頭を下げる父。
こんな風に私のために体を小さくして背中を丸めて誰かに頭を下げてくれている姿を、過去の私は見たことがあったのだろうか・・・。



