もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~

「ありがとう」
嶺を見ると嶺はほっとしたように力を抜いて微笑んだ。
「よかったー。」
そして嶺は立ったままだった恭に声をかける。
「朝ごはん作ったんです。長谷部さんみたいにうまくはないんですけど。食べてくれませんか?」
「もちろん。いただきます。」
余所行きの笑顔で答える恭。

ぎこちない状況に私は戸惑った。

「鈴?」
キッチンで嶺が食事の支度をしてくれているときに恭が私の名前を呼んだ。
「ん?」
「具合悪い?部屋で横になるか?」
なんだって恭にはお見通しだ。

気分が悪い・・・
紅茶だってすごくおいしいのに。
胃が今は受け付けない。
食べ物のにおいも・・・