もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~

映画の中盤のワンシーン。感動的なシーンで私がウルウルしていると視線を感じた。
ふと横を見ると、私の顔をにこにこしながら覗き込む嶺と目が合った。
「ん?」
「絶対に何回観ても鈴はこのシーンでウルウルしちゃうんだよな」
と笑っている。
「泣いてない」
「わかってる。いっつも我慢してウルウルでこらえてるもんな」
「もうっ」
私はそう言って嶺が私にかけてくれていた毛布に顔を埋める。

「なあ、鈴」
「ん?」
突然低く真剣な声のトーンになった嶺に私が毛布から顔を出そうとすると「そのまま聞いて」と毛布を抑えられた。
「遠慮はしなくていい。」
「・・・」
「前にも言ったけど、俺は鈴を支えたいんだよ。そのためには正直であってほしい。」
ベランダにいた私を見た時の嶺の悲しそうな顔が浮かぶ。