もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~

私は嶺の後ろ姿を見ながらその背中にすら切なさを感じた。
罪悪感に襲われながら、ベランダから部屋に戻る。

そして、嶺を追ってリビングへ向かった。

キッチンの明かりだけをつけて嶺が薬の用意をしてくれていた。

「ごめんなさい・・・」
いたずらがばれた子供の用に声をかけると嶺は微笑みながら首を横に振った。

「おいで」
キッチンから出ると私をリビングのソファに呼ぶ。

嶺が座るソファの横に私が座ると嶺は私の手の上に睡眠導入剤を置いた。
それを口に運ぶとすぐに嶺が水を渡してくれる。

「ありがとう・・・」
うつむきながら水の入っているコップを見ていると嶺が私の手からコップを受け取ってくれた。