もう一度君と ~記憶喪失からはじまる2度目の恋~

「これからネット会議するから、それが終わったらでもいいかな」
「うん」
Tシャツにジャージのズボンという嶺の格好。
ネットで会議をするときは上半身だけシャツということが多くてはじめはその恰好を見るたびに笑った私。

得意な部分や、すごい部分だけじゃなくて苦手なことや、少し抜けている格好や場面を見られるたびに、私は親近感がわいていった。

「見て」
「ん?」
洗濯物をほしている私の方にドライヤーをとめて近づく嶺が、私の方に頭を向けて来た。
「白髪発見」
そう言って自分の白髪をみせてくる。

また・・・距離が近い・・・
「切って。抜くと増えるらしいから」
飾らない嶺の接し方に、心穏やかになれていた。
「どれ?」
手を止めて嶺の髪に触れる。