私が 家事をすることを 隆三は とても喜び 感謝してくれる。
 

「毎日 部屋が綺麗で 気持ちいい。」

隆三は いつも 嬉しそうに言う。


清潔に整頓した部屋は 私の荷物が増えているのに 以前よりも快適だった。

そして
 
「ユズのご飯食べて 健康的だから。俺 すぐに ユズを抱きたくなるんだよ。」

口を尖らせて 甘えた目で 私をねだる隆三。
 


平日。

帰りが早い私は 夕食の準備をして 隆三を待つ。

隆三は いつも 八時頃に帰ってくる。


ケーキや 果物や 花を少し買って。
 

「はい。お土産。」

と照れた顔で。


私は 隆三に抱き付いて キスをする。
 


こんな日々が ずっと続くことって 無理なの?


今は、熱々だけど。


いつか 私達も 空気のように なってしまうの?
 


「俺 おじいさんになっても ユズに キスするよ。」


私の不安を 知っているように 隆三はつぶやく。



私は少し涙汲んで 隆三の胸に顔を埋める。