嫌な予感を打ち消すように頭を振り、校門へと向かう。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
夏川も男だし、大丈夫だと思うけど……なにせあんなことがあったんだ。心配になる。
校門に近付くと夏川が門に持たれているのが見えて、私は少し歩を緩めた。
「何勝手に移動してんのよ。心配するだろうが」
「あ、悪い。……そんな心配されると思わなくて」
口調はケロッとしている彼だが、顔は酷いからやっぱり注目されてしまっている。
「全く……ほら、行くよ」
「へ? 行くってどこに?」
「取り敢えずその顔の傷、なんとかしないとね」
「あ、ああ……」
顔に手をやり苦笑いする夏川を連れて、私はドラッグストアへと向かった。
必要な物を最小限買い、店を出る。
「なんかお前……慣れてんなあ」
「……何が要るか分かんないから最小限しか買ってないだけ」
「そうか……?」
「そ。で、どっか入らない? 座りたいんだけど」
立ちながら色々手当て出来るほど器用な私じゃない。
すると夏川は「飯食いたい」と言い出した。
流石成長期真っ只中、男子高校生。
「あ……じゃあ、そこ?」
私は目の前にあったファミレスを指した。
「そうだな」
そうして私達はその店に入った。

