「ん……」
再び目を開けると、一人でベッドに横たわっていた。
「ユ……ウ……?」
隣にユウの姿が無い。たったそれだけのことなのに、自分でもおかしいと思うくらい不安になった。
微妙な睡眠時間のためか頭が割れそうな程痛い。
それでも一目ユウの姿を見て安心したくて、ノロノロと部屋を出た。
あれ……居ない……。
リビングは電気すらも点いていなくて、ますます私の不安は煽られる。
どこ……?
『側に、居て……!』
そんなようなことを、昨日――厳密には今日――口走った気がする。
それを曖昧に思い出すと更に不安に押し潰されそうになる。
口に出すと何故か叶わない気がするから。
まさか、ユウもどこかに行っちゃうの……?
急に泣きたくなって、私は少し足を速めてユウの部屋へ向かった。
この生活感の薄いマンションは、人の存在が無いと驚くほど無表情になる。
――ユウの姿が見えないと、一人で取り残された気分になる。
――ガチャ
恐る恐るドアに手を掛けた。
ゆっくりと部屋を覗くと、その音に気付いて彼もこちらを振り返った。
「あ、おはようレイ」
彼は自室で机に向かっていた。
「……う、ん。おはよう」
「フフッ、どうした?」
彼は少し笑って、こちらに歩いてくる。
「居なかったから、びっくり、して……」
「うん。ごめんな」
そう言って徐(おもむろ)に腕を回されて、思わずビクッと震えた。
「な、何?」
「怖かった?」
「何、言って……」
「……朝飯――いや、昼飯食おっか」
「うん」と答えると、「先顔洗って来な」と背中を叩かれた。

