「行っておいで」


その一言だけで、七音って呼べたときから一気に距離が遠くなった感じがする。

「行ってきます」


先生は私が駿斗のことを、まだ好きだと思ってる。


駿斗に手をひかれやってきたのは、体育倉庫の裏。



「どうしたの・・・?」


「華ってさ、まだ俺の事好きでいてくれてる??」


『まだ』って


え・・?
私駿斗に好きって言ってたっけ・・・?



ー・-・-・-・-・-・-・-・-・

「私駿斗の事好きだったけど、もう諦めるっ!!」

ー・-・-・-・-・-・-・-・-・





言ってた。ね。




「ご、ごめん・・私「俺は華の事が昔から好きだった。」



駿斗・・・申し訳なさで顏が見られない。


「でもさ、もう気づいてるだろ?あの先生のこと。俺さ、昔っから華が辛いときとか危険なとき、傍にいられなかった。15年も傍にいたら、華の気持ちの変化に気づかないわけないじゃん?だから・・・・行ってらっしゃい。」


駿斗は自分の気持ちを全部言ってくれた。

駿斗に行ってらっしゃいって言われたなら頑張らないとね・・・


「駿斗っ!いってきます!!