とりあえずキーボードをゆっくりなぞってみる。


「お疲れ様です、この前のことですが、・・・・・・・・・・・・。ダメだ」


 打っていた文字を全て消した。


 これじゃあきっと堅すぎる・・・。


 もう少し砕けた感じで良いのかな。


『お疲れ様です☺ 雅暉さん、いつデートしてくれますか? お返事待ってます』


 ・・・・・・・・・・・・頑張った。


 この文章を考えるだけに10分以上かかった。


 考えると言っても、陽十香に言われた言葉を打ち込んだだけだけど、それでも指がなかなか動かなかった。


 恥ずかしいな・・・。


 あの時の雅暉さんは、冗談で言っていただけでデートをするつもりなんてなかったとしたらどうしよう・・・。