「正直になりなよ、苗」


「うん・・・・・・・・・。私も、美舟さんが雅暉さんとしてきたみたいなことがしたい・・・・・・。私も、陽十香と雨野くんみたいになりたい・・・・・・・・・」


「うん・・・・・・」


 陽十香は泣きそうな私の肩を優しくさすってくれた。


 その温かみに涙がこぼれそうになった。


「これは聞き流して良いんだけどね、私なら大和を選ぶよ。妥協とかじゃなくて、私が苗の立場だったら、自分を本当に幸せにしてくれるのは大和だと思うから」


「そう、なのかな・・・・・・」


「そうだよ。好きな人と一緒にいられるのは幸せだけど、自分を大事に思ってくれる人と付き合う方が女の子は幸せだよ」