一限終わりならまだお店も空いているので、私たちは少し学校で時間を潰してからご飯を食べに行くのがいつもの金曜日だった。


「今日さ、家来ない? 昨日カレー作りすぎた。一人だと量の調整むずい」


「カレー! 良いね。行く」


 私は即答して、大和くんの後ろをついて歩いた。


 大和くんの家に行くのはこれで二回目だ。


 最近は大和くんと一緒にいる時も、あんまり緊張しなくなった。


 もう前みたいにドキドキしない。


 私がドキドキするのは雅暉さんだけになった。


「はい、俺の部屋番号、何番だったでしょーか」


「えーーー・・・・・・。30、8・・・?」


「正解」