私は恥ずかしいのも忘れて、夢中でラーメンを食べた。


 隣の雅暉さんもラーメンに夢中の様子だった。


 たまに当たる肘から体温がどんどん上がってくる気がした。


「あの、私ちょっとトイレ行ってきます」


 食べ終わった後、私はリップを塗り直したくてトイレに行った。


 リップの取れた顔を雅暉さんに見られたくなかった。


「はいよー!」


 トイレの中で一度呼吸を整えてから雅暉さんの元へ戻った。


「お、おかえり。そろそろ遅いし帰ろうか」


「はい。あ、いくらですか?」