「…すみません。ご迷惑をおかけして…」

和弥「いや。焦りはしたけど…
うん、とりあえず落ち着いたか。
でもまだ発作が起きやすい状態だ。
明日までここで様子を見る。いいな?」

「…はい。」

こうなった以上、これ以上迷惑かけられない。

和弥「俺は帰るけど、慶太いるから。
なんかあれば慶太に言え。」

頷くと和弥さんは帰っていった。

入れ違いにやってきた慶太さん。

慶太「大丈夫?ちょっとここ人も多いし、
色んな音がして落ち着かないかもだけど…。
疲れたでしょ?最後吸入してから、寝ようか。
酸素は…大丈夫そうだから外すね。
カーテンは閉めとく?」

頷く

その後吸入を終えると看護師さんが片付けにきて
「何かあったらナースコールして下さいね」

そう言ってカーテンを閉めて出て行った。

…眠れない。

1人になるとあちこちで聞こえる電子音や
ナースコールが余計に耳につく。

カーテンで締め切られて1人だけど、すぐ近くに
感じる人の気配。看護師さんたちも定期的に
見回りにくる。

目を瞑ってやりすごそうとするけど、
起きている事がバレたようで、
眠れない?と声をかけられてしまった。

「大丈夫です。」

とは言ったものの…寝られるはずもなく…。