それから京介さんに連絡をして、
お手伝いをする事になった。

仕事もお茶を出したり、控室と会場まで
案内するだけで良さそうで安心した。

和弥「亜妃、スーツもってる?」

「大学の入学式で着たリクルートで良いなら。」

和弥「うーん。もう少しお洒落なやつ買いに行こう。
俺が買うから。」

「…リクルートじゃまずい?」

和弥「いや、ダメって事はないけど…
学生っぽいだろ?」

「…学生だもん。」

和弥「そうだけどさ、場所が場所だし…
ってか買いたくないの?」

「…スーツ高いじゃん。お金もったいない」

和弥「俺が買うんだよ?」

「だからだよ。今度の1日の為だけにさ…」

和弥「いいだろ、社会人になれば着れるんだし。
それに今回の仕事は俺達からお願いしてんだから。
なんなら京介に払わせてもいい。」

そう言ってスーツを買いにデパートへ行く。

スーツなんてどれも一緒だと思ってたけど、
形によって見た目も値段も様々。

和弥「亜妃、良いのあれば言えよ?」

良いのって言われても…どれも値段が高すぎて
触ることすらできないよ。

和弥「こんなのとか良くない?」

ピンクベージュの涼しげなスーツ。

「…可愛すぎない?」

和弥「落ち着いて見えるけど?」

そこに店員さんがやってきて、色々と説明をしだす。
和弥さんは熱心に聞いてアレコレ質問したり
してたけど、何言ってるか分かんなくて
殆ど聞いてなかった。

和弥さん曰く、動きやすいようにと言うのと、
男ばっかりの場所だからスカートはダメだと
言う事で、ピンクベージュのパンツスーツに決めた。
その他にスーツに合わせたパンプスも買ってもらった。