それから私は基本は和弥さんの家から学校に通って、
バイトで遅くなる時や、和弥さんが当直の日は、
自分の家に寝泊まりするような生活をしていた。

そんな生活を3ヶ月くらい送っていたが、
気づくと、家の契約更新が近づいていた。

「和弥さん、これ…。」

和弥「ん?…契約更新?」

「今の家のやつなんだけど…どうしよう?」

和弥「あぁ。…俺ん家から学校行ったりするの不便?」

「ううん、学校は大丈夫。
あ、でもバイトで遅くなる時が…」

和弥「あぁ…バイトな。」

しばらく考える和弥さん。

和弥「…なぁ、この機会だから言うけど。
バイトさ、今の仕事じゃないとダメ?」

「どういう事?」

和弥「いや。結局は酒飲みの相手だろ?
キャバクラとかじゃないにしても…
俺も一応男だし、彼女があんなミニスカート
履いてそういう仕事ってのは…」

「あー、うん。そうだよね…」

和弥「時間も、あんまり遅くまで働くのは…
俺んち住むようになれば家賃浮くだろ?
できればもう少し時間も早い、
普通のバイトとかに変えない?」

親なんていたことないから分からないけど、
親が居て、愛されてたら、こういう風に
言ってくれたんだろうか…

「そだね…探してみる。」

和弥「あぁ。そしたら契約は更新せずに
荷物はうちに持ってこよう。それで良い?」

「うん。」

和弥「別に無理にバイトしなくてもいいから。」

なんて言うからびっくりする。

バイトくらいはちゃんとしないと…
何でも和弥さんに出してもらう訳にはいかない。