お昼すぎ。
玄関のドアが開く音がする。

和弥さんはまだ仕事中のはず。

え、…ど、泥棒?どうしよ…隠れなきゃ。
そう思って隠れそうな場所を探していると…

和弥「ただいま」

「か、和弥さん…どうしたの?」

和弥「心配になって…様子見に来た」

嬉しいはずなのに、看護師さんの一件もあって
無性にイライラしてしまう。

「…もう!心配って何よ‼︎楽しんでたくせに‼︎
検査するならするで最初に説明してよ!
めっちゃ痛かったんだから!看護師さんには
すごい力で押さえつけられるし‼︎」

初めて和弥さんに向かって怒鳴ってる気がする…

和弥「聞かないお前が悪いんだろ?」

「聞こうとしたのに、邪魔するからじゃん!」

和弥「その後ちゃんと聞きかえしたろ。」

「あんな状況で言えるわけないじゃん!
後ろに看護師いるんだし」

和弥「気にしなくていいだろ、質問くらい。」

「…分かってない!和弥さんは全然分かってない‼︎」

和弥「はぁ⁇何が?」

和弥さんも若干イライラしている様子。

「…あの人、和弥さんの事が好きじゃん。
私たちがただの医者と、患者じゃないって
事も気付いてるみたいだし…
学生と医者が釣り合うわけないって…」

和弥「…お前、なんでそんな事しってる?」

「…前、あの人に言われた。」

和弥「あぁ、なるほど。
もしかして、あの看護師に嫉妬してる?」

またニヤりと笑う。