それから1週間。








ある日。
『ねぇ今日の1時間目は何だっけ?』と頭かきながら理子ちゃんは私に聞く。
『なんで忘れるのよ。もういい加減に覚えてよ〜。で1時間目は理科だよ。』と答えた。



あれからあの気持ちに気にしないように努力した。


1時間目が始まる前の休憩時間で…
「おい、悪いんだけど消しゴム貸してくんない?家に忘れたっぽい。」と隣にいた男子にお願いごとをされた。
「あーいいけど。下手にやんないでよ?消しゴム折れるから…。」
「あざっす!!!まじ優しいわー神ってる!」
「いいからさっさと消して…」
「あ、はい。ありがとな。消しゴム。ほいっ。」
「はいよ。」
遠くから…
(スタッスタッ。)

「あ…この音。」
まさかと思って廊下に見てみたら先生が歩いて理科室に向かってるところだった。
「うわ、来た!!!」

短くて黒髪は緩くセットしてる。スーツを綺麗に着こなしてゆっくり歩く…愛おしい先生。あと先生は理科の先生で野球部の顧問の先生なんだ。
学校内では一番若い先生で先生達にも生徒達にも保護者達にも大人気な先生。





「みんな、おはよう。」と教材を持ちながらドアを閉める。


あ、、寝癖ぴょこんと出てる、、可愛い。ってあ、何考えてんだ私。ダメだダメだそんなことを考えちゃダメ。


《なんか先生、、寝癖ついてますよ?》
「これ、、わざとワックスでやってるの。」
《いやこれ寝癖でしょ。明らかに。》
「違います。」
「えー嘘だ。」
否定する先生を納得させようとする私。