4月20日土曜日。6:00。
ピピピッ ピピピッ
間抜けなアラームの音で目が覚める。
「…眠っ」
それもそのはず、就寝時刻は午前の1時だったのだ。
(理科の基礎知識覚えられないのよね…)
いくらこの私でも部活だけ、という訳では無い。
1.2年生の復習をしなくては、受験が心配だ。
特に私は塾へ行ってない。
お金をかけて受けるサービスがないのは痛手であろう。
別に貧乏という訳でもなく、むしろ多少お金はある方だと思うのだが、まだ部活をしていたい。
だから、勉強も部活も自分で頑張る。
(生活リズムが悪くて成長の仕方が変だけど。)
私の身長は148cm。
体重は、まぁ秘密だ。
早く150cmを超えたいとは思うが、毎日深夜就寝早朝起床という生活なので、背は伸びない。代わりに胸が何故か成長している。
ブラ、きついのよね。
Cだ。
ママに新しいのを買ってもらわなくては。
でも、けいも背小さめなのよね。
けいは160cm程。入部したての頃は当時145cmだった私より小さくて、周りの大人はみんなかわいいといっていた。
(ゆうとあやが背170だっけ)
あの2人は背が高い。
幹部のなかでりんが155cmと平均的なのではないだろうか。
りんも身長の成長がとまったらしいけど。
そんな事を考えながら、顔を洗い朝食を取った私は、スマートフォンの単語帳アプリを開いた。
自慢ではないが、私は語学に自信がある。
英検は2級をとって今度準1級をとるつもりだし、漢検は準1級をとって1級をうけるつもりだ。
けいは英検も漢検も2級だっけ。
私とけいは数検も持っている。私が準2級、けいが2級だ。
でも、「なんか飽きてくるよね」というけいのトンデモ発言により、フランス語検定をうけているのだ。
英語と似ている。5級は2人とも取得したので、次は4級だ。
やることは増えるが、語学に触れるのはとても楽しい。
試験は6月である。英検も同時期なので、早めからやらないととてもじゃないけどハードだ。
ピピピッ ピピピッ
そんなこんなで勉強を進めていると、本日2度目のアラームがお出ましした。
…7:00か。
今日は1日練習。
私は、着替えて髪を縛る。
リビングに向かうと、ママが丁度お弁当の蓋を閉めているところだった。
「おっ、グットタイミング♪」
「ママが天才だからね」
「それは違う」
どうして私とママは茶番しかしないのだろう。
いいや、荷物もってこよ。
「美玲、お弁当は?」
「いるよ!荷物をとってきただけ。」
何故か部屋まで来た。
よし、忘れ物はないかな。
「じゃあ、私いってくるから」
「鍵もった?」
「もった!」
「じゃあ、気をつけてね!」
「うん、いってきます」
「行ってらっしゃい」
今日も一日がんばろ。
扉をあけると、空は雲ひとつなかった――