はじめて遼河さんをみたとき、なんとなく似てるとは思った。 テニスをする姿とか、しぐさとか、どこか重なるところはあった。 でも、それは名前が一緒だからというの俺自身の勝手な思いがそういう風にみさせるのだと思っていた。 「詳しいことはわたしからはいえないけど、でもいって」 こんなに必死なかんなの姿をはじめてみた。 かんなの目からは今にも涙が零れ落ちそうなのに。 それなのに、彼女は笑って俺にいった。 「さよなら」と。