「佐々木ちゃんが―――」

友達からの知らせを受けたのは、紅葉が綺麗だった秋から、葉がどんどん落ちていき、もうすぐ冬になろうとしている頃だった。


佐々木というのは俺の彼女の苗字。

佐々木美玲。

それが彼女の名前。




友達に連れてこられた場所は1年生の階の女子トイレだった。

そしてそこにいたのはびしょびしょの美玲だった。


「...美玲?」

「いや、こないで!!」

「誰にやられた?!」

「誰でもいいでしょ、ほっといて!!」


びしょぬれのシャツから透けた下着を隠すように、美玲は自分の体を抱きしめて泣いていた。